川の基礎知識 2

   目次
     川の流れについて
          波の種類とストリームVについて
               ホールのできる原理とホールの種類
                    川の危険について

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波の種類とストリームVについて

 波の種類と特徴


ウエーブ

瀬にできる波のことです。




トップ・・・・・波の頭

フェース・・・波の斜面になった部分

ボトム・・・・波の一番低い部分または、波と波の間の部分

ピッチ・・・・波と波の間隔のこと

カール・・・・波の頭(トップ)が上流側へ垂れ下がった状態





スタンディング・ウエーブ

本流上に規則正しい波が三角形の山状にできている場合を「スタンディング・ウエーブ」と呼びます。
大きさは川の水量、勾配、川幅、障害物により変化します。
水深は比較的十分にあり流れも素直で複雑でありません。








返し波=リアクション・ウエーブ (クッション・ウエーブ)

岸や岩等に流れが当たり発生するもので「返し波」または「リアクション・ウエーブ」といいます。
カーブの外側に多く見られます。
比較的安全な波ですが水量や勾配等の要素により、波の大きさは変化します。

角度によっては斜めや、横からの波となる場合は注意が必要です。








ピロー・ウエーブ (クッション・ウエーブ)

岩や橋脚などの障害物の上流側に流れが当たって形成される波で、障害物に当たった流れが水面上に押し上げられてできます。
ピロー=枕の意味 

障害物の目安になります。
大きな波の場合は、障害物が隠れてしまうこともあるので注意が必要です。







ブレーキング・ウエーブ

落差の大きな場所や増水時に発生します。
波の力が強くなると波頭が、上流側へカールします。
このカールした波の力により、カヌーを押し返そうとします。
この波のことを「ブレーキング・ウエーブ」といいます。

波の下流側にはリサーキュレーションを持たない。(リサーキュレーションが発生している場合はホールとなる)

<注意>
カヌーが前に進まなくなることがありますが、漕いで推力を付ければ問題なく通過できます。

上流側へカヌーを向けてカール部分に乗ることにより、波の上でカヌーを止まらせる技術(サーフィン)ができるポイントになります。(要練習必要)









ストッパー・ウエーブ

ブレーキング・ウエーブが更に強力になり、波頭が崩れ複雑化してカヌーを止めるほどの力のある波のことを「ストッパー・ウエーブ」といいます。



<注意>
漕いでも進むことが困難で、波に揉まれた状態となります。
とにかく全力で漕いで脱出するより方法がありません。



さざ波

小さな波が連続して水面に現れます。このような波を「さざ波」といいます。
風によって形成された場合は問題ありません。
水深が極端に浅くなっていて、勾配が比較的緩やかな瀬(ザラ瀬)にも、さざ波が形成されます。
水深の浅い場所の目印になります。

さざ波でカヌーの航行に支障をきたすことはありませんが、水深が浅いために船底が引っかかる危険性があります。



三角波

二つの流れが合流する場所に発生する、不規則な三角形の波です。
二つの流れの力の干渉により発生するため急に波が大きくなったり、左右に振れたりしながら発生します。





爆発波

通常は発生することはありません。
洪水などの増水時に何もないフラット・ウォーターの状態から、突然水面が盛り上がり大きな波に変化します。




ダウン・ストリームVとアップ・スリームV


ダウン・ストリームV

川幅が急に狭くなると本流上に上流側から見て、逆V字型に波が発生します。
この流れのことを「ダウン・ストリームV」といいます。







流側へ突き出したV字型の形が舌に似ていることから、この部分は「タン」と呼ばれています。
ダウン・ストリームVは一番下流側のV字の頂点(タンの頂点)を通過するのが、通常は安全です。
ただしタンの部分でカヌーを漕いで、十分な推力を与えておくことが必要です。





アップ・ストリームV

例えば水面上に杭が出ていたとすれば、杭を頂点に下流に向かいV字型の波を形成します。
これが「アップ・ストリームV」です。



<注意>
アップ・ストリームVのV字の頂点には何か障害物があることを意味しています。
必ず回避して通過してください。


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